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大田区千景

大田区(東京都)の名所・スポット、次々ご紹介いたします。

馬込三寸にんじんまんじゅう、馬込文士村商店街御菓子司わたなべ

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 馬込三寸にんじんまんじゅう。馬込文士村商店街の御菓子司わたなべで売っています。大田区馬込の特産品を使ったご当地商品です。そのほか、「文士村」の文字が刻まれている半月状のつぶあんをくるんだ『馬込文士村馬込の月』、こしあんの『文士村まんじゅう』、つぶあんの『馬込文士村どら焼』などがあります。

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さて、まず馬込文士村のご説明から。

日本の文学史上、近現代に名を残す小説家、詩人、哲学者などの多くが、大正末期から昭和初期に、東京大田区の馬込から山王にかけての一帯(現南馬込、中央、山王)にで住んでいた時代があったのです。

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その方々の住んでいた場所に説明板を立てたり、記念館を作ったりして、散策コースとしているのが、馬込文士村です。

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JR京浜東北線の大森駅西口から歩くコースと、都営浅草線西馬込から歩くコースがあります。

そして、後者の西馬込駅近くには、その名を冠した馬込文士村商店会があります。

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その中の和菓子店である御菓子司は、「馬込文士村」と名のついたオリジナル商品など、和菓子を昭和21年創業以来、製造から包装まですべて手作業で行っているそうです。

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まずは馬込三寸にんじんまんじゅう。

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どうして、にんじんまんじゅうに「馬込」とつくのか。

そもそも、にんじんまんじゅうとは何か。 昭和の初め頃、ニンジンを改良して出来た、ずんぐりした朱色のニンジンを馬込三寸人参といいます。

馬込三寸にんじんまんじゅうとは、馬込三寸人参という、馬込の特産品を使ったご当地饅頭なのです。

それををすりおろして白あんの中に練り込んでいるそうです。

次に、馬込文士村馬込の月 シフォンケーキです。

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半月状にくるんだ中のあんこはつぶあんです。

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白い薄皮まんじゅうで、こし餡が入ったのは、文士村まんじゅうです。

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馬込文士村どら焼。

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まあ普通のどら焼きですが、強いていうと皮が厚めですね。 中はつぶあんです。

どら焼きは全部で5種類あり、大田区の名物である梅を使った馬込文士村梅どら焼というのもあります。

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中は白あんで、さらに中心部に種を抜いた梅が入っています。

室生犀星と大岩雄二郎

ところで、馬込文士村と言うと、私がもっとも関心があったのが、室生犀星の説明板です。

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僕は朝を愛す

日のひかり満ち亙る朝を愛す

朝は気持が張り詰め

感じが鋭どく朝

何物かを嗅ぎ出す新しさに餓ゑてゐる。

朝ほど濁らない自分を見ることがない、

朝は生れ立ての自分を遠くに感じさせる。

 

ご存知ですか。 『朝を愛す』の一節です。

この一節を、ドラマの登場人物がスラスラ諳んじているシーンがあります。

人気青春学園ドラマだった『ゆうひが丘の総理大臣』(1978年10月11日~1979年10月10日、ユニオン映画/日本テレビ)です。

室生犀星は、非嫡出子として生まれて、7歳で室生家の養子になるなど恵まれないほしのもとに生まれたにもかかわらず、健全に生きようという詩を残しています。

ただし、というかだからこそ、もう苦しい過去は振り返らず、故郷には戻らなかったそうです。

その室生犀星をモデルにしたのが、その『ゆうひが丘の総理大臣』の主人公であるソーリ(総理)こと大岩雄二郎(中村雅俊)である、と私は思いました。

母子家庭で育った大岩雄二郎は、母親に捨てられ養護施設で育てられ、しかも途中で妹はある家庭に引き取られたため、家庭や家族を知らずに大人になったという設定です。

そして、その第26話で、漫画しか読まなかったはずの雄二郎が、室生犀星の『朝を愛す』の一節を、スラスラと諳んじるシーンが出てくるのです(1979年4月25日放送の『総理先生しっかりして!』)。

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ゆうひが丘の総理大臣『総理先生しっかりして!』より

大岩雄二郎は、後に生みの母をつきとめますが、室生犀星のように過去は振り返らず、つまり息子としての名乗りを上げることはしませんでした。

BSやCSで今も時々放送される、このドラマを見ると室生犀星を思い出し、また逆に馬込文士村に行くと、大岩雄二郎を私は思い出すのです。

 

御菓子司わたなべ

大田区南馬込5-32-3

03-3772-5082